2026年8月27日
エアコンの正面から、水がボタボタ落ちてきたら――9月に増える「ドレン詰まり」のサイン
こんにちは、ソウアの工事事情へようこそ。
建物を管理されている方から、9月になるとこんなご連絡をいただくことがあります。
「エアコンの正面から、水がボタボタ落ちてきた」
「天井にシミができている。上の階から漏れているのか」
エアコンから水が垂れてきたとき、多くの方は本体の故障を疑われます。ですが現場に伺うと、原因は本体ではなく、その先につながっている「ドレン配管」の詰まりであることがほとんどです。
■ エアコンは、動いている間ずっと水をつくっています
冷房運転中のエアコンは、室内の空気を冷やすと同時に、空気中の水分を結露させています。冷えたコップの表面に水滴がつくのと同じ原理です。
この結露水は本体の下にある「ドレンパン」という受け皿に落ち、そこから「ドレン配管」を通って屋外へ排出されます。1台のエアコンが1日に排出する水の量は、湿度の高い時期であればバケツ数杯分に達することもあります。
つまりエアコンは、冷房が動いている限り、休みなく水を流し続けている設備なのです。この排水の通り道が塞がれば、行き場を失った水は本体からあふれ出します。これが「正面からボタボタ」の正体です。
■ 詰まりの中身は、ホコリ・ぬめり、そして虫
では、何が配管を塞ぐのか。実際に現場で出てくるのは、主に次の3つです。
ひとつめはホコリです。フィルターを抜けた細かなホコリが結露水と一緒に流れ込み、配管の内側に堆積していきます。
ふたつめは水垢とぬめりです。ドレン配管の中は常に湿っていて、暗く、適度な温度が保たれています。微生物にとっては絶好の環境で、内壁にぬめり状の膜が育っていきます。これが厚みを増して、管の断面を少しずつ狭めていきます。
そして三つめ、意外に思われるかもしれませんが、虫です。ドレン配管の出口は屋外に開いています。そこから虫が入り込み、途中で動けなくなって詰まりの核になることがあります。

■ なぜ「9月」に多いのか
理由は単純で、夏のあいだフル稼働した直後だからです。
6月から8月にかけて、エアコンは連日にわたって結露水を流し続けます。ホコリもぬめりも、この期間に一気に育ちます。そして9月に入っても、冷房はまだ止まりません。
気象庁の統計によると、2025年9月の日本の平均気温は基準値(1991〜2020年平均)を+2.49℃上回り、1898年の統計開始以降で3番目に高い9月となりました。とくに西日本では月平均気温の偏差が+3.4℃に達し、1946年の統計開始以降で歴代1位の高温を記録しています。
夏のあいだに溜まりきった状態で、なお冷房を使い続ける。9月は、ドレン配管にとって一年でもっとも負荷のかかる月なのです。

■ 実は、点検は法令で定められています
ドレンまわりの点検は、任意の管理項目ではありません。
建築物における衛生的環境の確保に関する法律(建築物衛生法)に基づく建築物環境衛生管理基準では、空気調和設備内に設けられた排水受け(ドレンパン)について、使用開始時および使用期間中は1ヶ月以内ごとに1回、汚れと閉塞の状況を点検し、必要に応じて清掃等を行うことが定められています。
また、労働安全衛生法に基づく事務所衛生基準規則でも、同様に「使用開始時および使用を開始した後、1月以内ごとに1回、定期に、汚れ及び閉塞の状況を点検し、必要に応じ、その清掃等を行わなければならない」と規定されています。
いずれも、ゴミ等による閉塞を防ぐことに加えて、カビや細菌による室内空気の汚染を防ぐことが目的です。ドレンパンに水が滞留すれば、そこは微生物の温床になります。エアコンは、その真上から風を送り出す設備です。
■ 詰まってからでは、被害が水漏れだけで済まないことがあります
ドレンの詰まりが厄介なのは、あふれた水の行き先が読めないところです。
天井埋込型のエアコンであれば、水は天井裏に広がります。天井材にシミが出るころには、ボードが水を吸って傷んでいることも少なくありません。テナントビルであれば、階下のお店に被害が及ぶこともあります。弊社でも、階下への漏水をきっかけに排水設備の見直しをご相談いただいた例があります。
床材や什器が濡れれば、その補償の話にもなります。数千円の点検で防げたはずのものが、桁の違う金額に化けてしまう。これがドレン詰まりのこわいところです。
■ おすすめは「エアコン洗浄のついでに見てもらう」こと
とはいえ、ドレン配管だけのために業者を呼ぶのは現実的ではないかもしれません。
弊社が管理をお任せいただいている建物でおすすめしているのは、エアコンの洗浄を依頼されるタイミングで、あわせてドレンまわりも見てもらうという方法です。
エアコン洗浄では、どのみち本体を開けてドレンパンまで触れる状態になります。そのついでであれば、点検の手間はごくわずかです。年に一度のエアコン洗浄に組み込んでしまえば、負担を増やさずに詰まりの芽を摘めます。
■ ソウアにできること
弊社では、エアコンのフィルター洗浄・分解洗浄とあわせて、ドレンパンとドレン配管の点検・清掃を承っています。すでに詰まってしまっている場合の対応も可能です。
「毎年この時期に水が垂れる」「天井のシミが少しずつ広がっている」といった症状に心当たりがある場合は、被害が広がる前にご相談ください。
■ まとめ
・エアコンから水が垂れる原因は、本体の故障ではなくドレン配管の詰まりであることが多い
・詰まりの中身はホコリ・水垢(ぬめり)、そして屋外から入り込んだ虫
・9月は夏のフル稼働直後に冷房を使い続けるため、配管への負荷が一年で最も高い
・排水受け(ドレンパン)の点検は建築物衛生法・事務所衛生基準規則で1ヶ月以内ごとに1回と定められている
・エアコン洗浄を依頼するタイミングで、ドレンまわりもあわせて点検するのが効率的
ご相談はぜひソウアまで。
ご連絡、お待ちしております!!
