2026年3月6日
グリストラップ清掃の重要性 放置すれば排水管詰まりの元凶に
みなさん、こんにちは。株式会社ソウアです。
前回のブログでは、飲食店の排水管洗浄の重要性についてお話ししました。今回は、その排水管詰まりを防ぐための最前線で戦っている設備「グリストラップ(グリーストラップ)」に焦点を当てます。
グリストラップは、飲食店の厨房排水から油脂分を分離・除去するための装置です。この装置が正常に機能しているかどうかが、排水管の健康状態を大きく左右します。
しかし、多くの飲食店でグリストラップの清掃が疎かにされているのが現実です。
「臭いけど我慢できる範囲だから」
「忙しくて清掃する時間がない」
「清掃方法がよく分からない」
こうした理由で放置されたグリストラップは、本来の機能を失い、大量の油が排水管に流れ込む原因となります。その結果、排水管詰まり、悪臭、害虫発生、そして最悪の場合は営業停止に至ります。
株式会社ソウアでは、飲食店の排水管洗浄とグリストラップ清掃を一体的に提供しています。現場で実際に見てきた「放置されたグリストラップの実態」と、適切な管理の重要性について、詳しくお伝えします。
①グリストラップとは?その役割と仕組み
グリストラップの基本構造
グリストラップ(油脂分離槽)は厨房から出る排水に含まれる油脂分を分離・回収するための装置です。建築基準法により、飲食店や食品工場などへの設置が義務付けられています。
基本的な構造
グリストラップは通常、3つの槽(バスケット室・第一槽・第二槽)で構成されています。
バスケット室(第一室)
厨房排水が最初に流入する部分です。ここに設置されたバスケット(ストレーナー)が食材のクズなどの固形物を捕捉します。
野菜くず、米粒、骨、卵の殻など、大きな固形物はここで取り除かれます。
第一槽(第二室)
バスケットを通過した排水が流入する部分です。ここで油脂分が水面に浮上し分離されます。
比重の軽い油は水面に浮き、比重の重い汚泥は底部に沈殿します。中間の清澄な水だけが次の槽に流れる仕組みです。
第二槽(第三室)
第一槽で分離しきれなかった微細な油脂分を、さらに分離します。最終的に、油脂分が除去された水だけが排水管に流れていきます。
グリストラップの役割
グリストラップには、以下の重要な役割があります。
①排水管の詰まり防止
油脂分を排水管に流さないことで、配管内での油の固着を防ぎます。これが最も重要な役割です。
②下水道の保護
大量の油が下水道に流れ込むと、下水管の詰まりや悪臭の原因となります。グリストラップは公共の下水道を守る役割も担っています。
③環境保護
油脂分が河川や海に流出すると、水質汚染の原因となります。グリストラップは環境保護にも貢献しています。
④害虫・悪臭の防止
適切に管理されたグリストラップは害虫の発生源や悪臭の発生を防ぎます。
グリストラップの設置義務
建築基準法施行令第129条の2の4により、飲食店や食品工場などには阻集器(グリストラップ)の設置が義務付けられています。
違反した場合、建築基準法違反として、是正命令や罰則の対象となる可能性があります。
また下水道法でも、油脂分の多い排水を下水道に流す場合、適切な前処理(グリストラップでの分離)が求められています。
グリストラップが機能するための条件
グリストラップが正常に機能するためには、以下の条件が必要です。
適切な容量
厨房の規模や排水量に応じた適切な容量のグリストラップが必要です。容量が小さすぎると油脂分離が追いつきません。
定期的な清掃
油や汚泥が溜まったままでは分離機能が低下します。定期的な清掃が絶対に必要です。
適切な水温
水温が高すぎると油が溶けて分離しにくくなります。逆に低すぎると油が固まって処理が困難になります。
適切な滞留時間
排水がグリストラップ内に一定時間滞留することで油脂分が浮上・分離します。流量が多すぎると滞留時間が短くなり、分離効率が低下します。
②グリストラップを放置するとどうなるか
油脂の蓄積
グリストラップの清掃を怠ると、水面に浮いた油脂層がどんどん厚くなります。
正常な状態
水面に薄い油膜がある程度。厚さは数ミリ程度。
清掃を怠った状態
油脂層が数センチ、場合によっては10センチ以上の厚さになります。油脂層がグリストラップの容量の大部分を占め、水が流れるスペースがほとんどなくなります。
実際に現場で見ると、グリストラップの蓋を開けた瞬間、固まった油脂の塊が目に飛び込んできます。色は茶色から黒色で、強烈な悪臭を放ちます。
汚泥の堆積
底部には、食材のクズや油脂分と結合した汚泥が堆積します。
正常な状態
底部に薄く汚泥が溜まる程度。厚さは1〜2cm程度。
清掃を怠った状態
汚泥が10〜20cm以上堆積し、グリストラップの有効容量が大幅に減少します。
汚泥は嫌気性の環境で腐敗し、硫化水素などの有毒ガスを発生させます。この臭いは耐え難いほど強烈です。
バスケットの詰まり
バスケット(ストレーナー)に食材のクズが詰まると排水の流れが悪くなります。
清掃を怠った状態
バスケットが食材のクズで完全に覆われ目詰まりを起こします。排水がバスケットを通過できず、溢れそうになります。
また、バスケット内の食材クズが腐敗し、悪臭やウジ虫の発生源となります。
分離機能の完全喪失
油脂と汚泥が大量に溜まった状態では、もはやグリストラップとしての分離機能は完全に失われています。
流入した排水は油脂層と汚泥層を押しのけて、そのまま次の槽に流れていきます。つまり、油脂分が全く分離されずに排水管に流れ込んでしまうのです。
これではグリストラップがあってもないのと同じです。むしろ、汚れた油脂や汚泥が排水管に流れ込み、詰まりの原因となります。
排水の逆流
グリストラップが機能しなくなると、排水が流れなくなり、シンクや床排水溝から逆流することがあります。
油混じりの汚水が厨房の床にあふれ出し、作業ができなくなります。これは営業停止につながる重大な事態です。
悪臭の発生
放置されたグリストラップからは、耐え難い悪臭が発生します。
悪臭の原因
油脂の酸化・腐敗
食材クズの腐敗
汚泥からの硫化水素ガス
嫌気性細菌の繁殖
この悪臭は厨房全体に充満し、客席にまで漂います。お客様に不快感を与え、料理の味を損ねます。
またスタッフにとっても、悪臭の中での作業は苦痛であり、モチベーションの低下や離職の原因にもなります。
害虫の大量発生
汚れたグリストラップは、害虫の楽園です。
発生する害虫
ゴキブリ:油脂や食材クズを餌として繁殖します。グリストラップはゴキブリの絶好の生息場所です。
チョウバエ:排水溝に発生する小さなハエです。グリストラップの汚泥を産卵場所とします。成虫が厨房や客席を飛び回り、非衛生的です。
ウジ虫:腐敗した食材クズにハエが卵を産み、ウジ虫が発生します。見た目も非常に不快です。
これらの害虫が厨房内を徘徊すれば、食品衛生上の重大な問題となります。保健所の検査で発見されれば、即座に改善指導の対象となります。
配管への悪影響
機能を失ったグリストラップからは、大量の油脂分が排水管に流れ込みます。これが前回のブログでお話しした「排水管詰まり」の直接的な原因となります。
悪循環のメカニズム
グリストラップの清掃を怠る
油脂分離機能が低下
大量の油が排水管に流れ込む
排水管内で油が固着
排水管が詰まる
緊急対応が必要になる
高額な費用が発生
グリストラップの適切な管理が、この悪循環を断ち切る鍵なのです。
③グリストラップの適切な清掃方法と頻度
日常清掃:毎日やるべきこと
グリストラップの管理は、日常清掃が最も重要です。毎日の積み重ねが、大きなトラブルを防ぎます。
バスケット(ストレーナー)の清掃
毎日、営業終了後に必ず行います。
バスケットを取り出す
溜まった食材クズを取り除き、ゴミ袋に入れる
バスケットを水で洗い流す
元の位置に戻す
これだけで排水の流れが大幅に改善され、悪臭や害虫の発生を防げます。
所要時間は5〜10分程度です。毎日の習慣にすることが大切です。
水面の油脂の除去
できれば毎日、最低でも週に2〜3回は行います。
柄杓やお玉などで、水面に浮いた油脂をすくい取る
新聞紙やキッチンペーパーに吸わせて、可燃ゴミとして廃棄する
油脂が固まっている場合は、ヘラなどで剥がし取る
水面の油脂を定期的に除去することで、グリストラップの有効容量を保ち分離機能を維持できます。
臭い対策
日常的にグリストラップ専用の消臭剤や微生物製剤を投入すると、悪臭の発生を抑えられます。
ただし、これらはあくまで補助的な対策であり、清掃の代わりにはなりません。
定期清掃:専門業者に依頼すべきこと
日常清掃だけでは底部の汚泥や配管内の油脂は除去できません。定期的に専門業者による徹底清掃が必要です。
清掃の頻度
業態や規模により異なりますが、一般的には以下の頻度が推奨されます。
揚げ物中心の店:月1回
一般的な飲食店:1〜2ヶ月に1回
油の使用が少ない店:2〜3ヶ月に1回
ただし、これはあくまで目安です。グリストラップの状態を見ながら、適切な頻度を設定する必要があります。
専門業者の清掃内容
①全槽の油脂・汚泥の除去
バキューム車などを使用し、すべての槽から油脂と汚泥を完全に吸引・除去します。
②内部の洗浄
高圧洗浄機を使用し、グリストラップの内壁や底部を徹底的に洗浄します。こびりついた油脂や汚泥を剥がし取ります。
③配管の洗浄
グリストラップに接続された配管も高圧洗浄で清掃します。配管内の油脂を除去し、詰まりを予防します。
④トラップ(封水)の水位調整
清掃後、適切な水位に調整します。トラップの水位が低いと、下水からの臭いや害虫が上がってきます。
⑤動作確認
排水の流れが正常か、トラップが正常に機能しているかを確認します。
⑥廃棄物の適正処理
除去した油脂や汚泥は廃棄物処理法に基づき、適正に処理します。違法な投棄は絶対に行いません。
⑦作業報告書の提出
清掃内容、除去した油脂・汚泥の量、グリストラップの状態などを記録した報告書を提出します。
清掃を怠った場合の法的リスク
グリストラップの清掃を怠ることは、様々な法的リスクを伴います。
建築基準法違反
グリストラップの機能を維持する義務があります。機能していない状態は、設置義務違反と見なされる可能性があります。
下水道法違反
下水道に大量の油脂を流すことは、下水道法違反となる可能性があります。自治体によっては油脂の流入基準が定められています。
食品衛生法違反
グリストラップの汚れが原因で害虫が発生したり、悪臭が発生したりすると、食品衛生法上の「施設の衛生的管理」義務違反となります。
保健所から改善指導や営業停止命令を受ける可能性があります。
廃棄物処理法違反
グリストラップから除去した油脂や汚泥は産業廃棄物です。適正に処理せず、排水溝に流したり、一般ゴミとして捨てたりすることは廃棄物処理法違反となります。
罰則は非常に厳しく、5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金(法人の場合は3億円以下)が科される可能性があります。
清掃の記録を保管する
グリストラップの清掃は必ず記録を残し、保管することが重要です。
保管すべき記録
清掃実施日
清掃内容
除去した油脂・汚泥の量
グリストラップの状態
次回清掃の予定日
清掃業者の情報
これらの記録は保健所の検査時や、万が一のトラブル発生時に、「適切に管理していた」ことを証明する重要な証拠となります。
④排水管洗浄とグリストラップ清掃はセットで両方やって初めて効果が出る
排水管洗浄とグリストラップ清掃は切り離して考えることはできません。両方を適切に行って初めて、排水設備全体が正常に機能します。
グリストラップだけ清掃しても…
グリストラップを清掃しても、すでに排水管内に蓄積した油脂は除去されません。排水管が詰まりかけていれば、いずれ詰まります。
排水管だけ洗浄しても…
排水管を洗浄してもグリストラップが機能していなければ、すぐにまた大量の油が流れ込み、短期間で再び詰まります。
つまり、両方をセットで行うことが最も効果的で経済的なのです。
ソウアの一体型サービス
株式会社ソウアでは、排水管洗浄とグリストラップ清掃を一体的に提供しています。
同日施工のメリット
一度の訪問で両方の作業が完了
スケジュール調整が簡単
トータルコストが抑えられる
排水設備全体を総合的に管理できる
清掃の流れ
グリストラップの清掃
油脂・汚泥の除去
内部の高圧洗浄
排水管の高圧洗浄
グリストラップから排水管への配管洗浄
主要排水管の洗浄
動作確認
排水の流れが正常か確認
報告書の提出
作業内容、状態、次回推奨時期などを記載
定期契約で安心管理
年間契約によりグリストラップ清掃と排水管洗浄を定期的に実施するスケジュールを組みます。
定期契約のメリット
清掃時期を忘れる心配がない
計画的に予算を組める
料金が割引になる
緊急対応も優先的に対応
排水設備の状態を継続的に把握できる
「気づいたら1年以上清掃していなかった」ということがなくなり常に正常な状態を保てます。
日常清掃のアドバイスも
専門業者による定期清掃だけでなく、店舗スタッフが行う日常清掃も重要です。
弊社では、清掃時に以下のようなアドバイスも提供しています。
バスケットの正しい清掃方法
油脂の効果的な除去方法
異常のサイン(こうなったら連絡してください)
油を排水に流さないための工夫
日常清掃と専門業者の定期清掃、両方を適切に行うことでグリストラップと排水管を最良の状態に保てます。
お客様の声
実際にグリストラップ清掃と排水管洗浄をセットで依頼された飲食店オーナー様からは、以下のような声をいただいています。
「突然詰まって緊急対応できていただきました!営業にも支障が出ていたため非常に助かりました!グリストラップと排水管、両方きれいにしてもらってから、厨房の臭いが完全になくなりました。スタッフも喜んでいます」(焼肉店店長)
「定期契約にしてから、詰まりの心配がなくなりました。清掃時期も連絡してくれるので、忘れることがありません」(イタリアンレストランオーナー)
グリストラップ清掃のご依頼を承ります
株式会社ソウアでは、飲食店のグリストラップ清掃と排水管洗浄をセットで提供しています。
「グリストラップの臭いが気になる」
「何ヶ月も清掃していない」
「排水の流れが悪い」
「専門業者に依頼したい」
どのようなご相談でも、お気軽にお問い合わせください。
お見積りは無料です。現地調査を行い、グリストラップと排水管の状況を確認した上で、最適な清掃プランと明確な価格をご提示します。
定期契約もご用意しており、年間を通じて安心して営業していただけます。
グリストラップを適切に管理し、排水管を守りましょう。それが飲食店経営の安定につながります。




定期洗浄をしないとどうなるか


























・専門的な技術と機材













